どもども!皆さま、お元気ですか?
4月もあと一週間で終わろうというのに、肌寒い日が続きますね・・・
ま、ちょい寒いぐらいの方が、作品制作にはちょうど良かったりしますが。。
さて、伝説の教え子Tくんの話の前に、
僕自身の職歴を少々・・・
僕は、大学在学中の3年間、とある地方の芸大・美大予備校の講師をし、
それ以降は、いろんなカルチャー教室で転々と絵の講師をし続け・・・
大学卒業後、10年以上経った現在も、
とある高校の美術の非常勤講師と、その他2ヶ所の絵画教室で講師をやらせて頂いております。
日雇いのアルバイト以外、考えてみると、本当に見事なまでに先生業しかやってきておりません・・・
先生業、つまり 【先生】 というと、
皆さんはどんなイメージを持たれるでしょうか??
生真面目で、そこそこ勉強が出来たというだけが取り柄で、
頭が固く、社会性がなく、プライドだけやたらと高い頑固者。
そのくせ、仲間だの、絆だの、平等だの、正義だの、、
どこかで聞いたような理想論で、自分にがっつり酔いやがって・・・
あんたに言われたくねぇよー!!
だいたい、ワイシャツにセーター、下ジャージで便所サンダルって、その格好はなんなんだよ!
そのセーター、何年前に流行ったデザインだよ?!
毛玉だらけだし、ウール100%だかなんだか知らないけど、、
それ、絶っ対に縮んでますよね〜〜??
天気予報がお得意の、“あの俳優” みたいみたいに、ピッチピチじゃねぇーか!!
色褪せ具合も、ビーチクの位置も、半端ないレベルで明確だし、
物持ち良すぎをこじらすにも程があるよ〜〜。。
・・んで、何が、「夢を持て」 だッ!!
そもそも、あんたの格好には絶望しかないっつーのにぃ〜〜!!
・・まさか、10代の頃に描いた夢が、、
ピチピチ毛玉セータージャージ便所サンダルだったとでもぉ〜〜??
・・そんで、上から目線で、なに勝ち組気取っちゃってんだよ〜〜!!
あんた、実業家でもなんでもないでしょーに!!
どっからどう見ても、バッリバリのプロレタリアートぢゃねぇ〜〜かぁ〜〜!!
・・なんていう、残酷なほど具体的な “先生像” を、
想像される方もいらっしゃったり、いらっしゃらなかったり〜〜??
かく言う僕自身も、出身高校がとても校則の厳しい学校だったので、
【先生】 という方々、または先生業に対して、とてもイヤな印象しか持っておりませんでした。
大人の代表としての教師なんて、敵!!
としか思っておりませんでしたからねぇ〜・・・
特に、高校時代は尾崎豊を聴きまくって、
サラリーマンには、なりたかねぇ!!
教師なんて、絶対間違っている!!って思いながら、
昼の校舎、窓ガラス、拭き上げ回ってましたから・・・。。
いやぁ〜・・完っ全に若かったっすぅ〜。。
お恥ずかしい・・・
若気のイタリアンサラダ、生ハム和えですよ!!
しかし、時は流れ、今や、
サラリーマンにも、教師にも、ちゃんとした優秀な者しかなれない時代ですからね〜・・・
・・あ、僕が優秀だなんて言いたいわけではないですよ!
僕は、いろんな先輩や友人たちに助けられ、運良く先生になれた部類ですからね〜・・・。
そういう意味では、優秀じゃないので劣等生の気持ちが分かるいい先生かもしれません。
・・あら?ちょっと、イヤだ!
結局、褒めちゃったmyself!!
・・・え〜っと、
またまた、全然違う話になっちゃった・・・。
・・そんなこんなで、10年以上も先生をやっておりますと、
本当にいろんな生徒に出くわします。
いろいろと記憶に残る生徒はいるんですがぁ・・・
・・本日はその中から、一人紹介させて頂きます。
最初に言っておきますが、僕は、これから紹介するTくんのことが大好きですからね!
大好きだからこそ、言えるんです。
もし嫌いであれば、こうしてわざわざ記事にすることさえしたくないはずですからね。
それだけは忘れないで聞いて頂ければと思います。
伝説の教え子Tくんとは、
僕が学生時代に予備校講師をしていて、出会いました。
当時、僕は21だったと思います。
Tくんは18歳の高校3年生でした。
芸大・美大予備校に通うような生徒というのは、
一般大学へ進学するための予備校へ通う生徒よりは、
明らかに具体的な目標があり、志も高い子が多いと思います。
Tくんも、まさにそんな生徒でした。
出会った当時は、もちろん技術的には未熟でしたが、
大きな瞳はキラキラ輝いており、人一倍のパッションで、熱〜い絵を描いておりました。
美術系の大学に進むには、本来こうあるべきだ!
と、思わせてくれるには十分な資質を感じさせてくれました。
熱い男のTくんは、結局芸大一本 (予備校では、東京芸大しか受けないことをこう呼びます) でしたが、
現役では合格することができず、浪人へ。。
僕が、彼のことをがっつり知るのは、この頃からです。
Tくん、本当に真面目な男でして、
絵画に対する愛情も集中力も、他を圧倒しておりまして、、
ゆえに、ゆえに、いろいろな “珍事件” が・・・。
その中のひとつを。。
木炭デッサン制作中のTくんのひとコマ。
木炭デッサンとは、
木炭と呼ばれる、、そうですねぇ〜、、
お菓子の小枝みたいなルックスの描画材なんですが・・・、
ヤナギやクワなどの木の枝を、枝の形のまんま炭にして、描画用に加工したものでして、
こいつを使って、木炭紙(木炭デッサン専用の紙)にデッサンしていくのです。
木炭で描いた上からガーゼを使って擦ってみたり、指先や手の平で抑えてみたりして、
複雑な色のトーンを出していきます。
消す道具は、食パン(耳以外の部分)を使ったり、練り消しゴムを使ったりします。
さてさて、その木炭デッサン制作中の出来事です。
まずTくんは、財布を持ち歩きません。
上着はネルシャツみたいな格好が多く、下はジーパンです。
ほんの、ほんのちょっと変わり者のTくんは、
ネルシャツの胸ポケットに、当面必要な全ての物を入れております。
・・それは一体どういうことか?と申しますと、
言っても、ネルシャツの胸ポケットですから、そうそういろんなものは入らないのでは?
と、お思いでしょう。
しかし、これが、意外といろんなものが入るんですよ!
・・では、じゃTくんの胸ポケットに具体的になにが入っているかというと・・・
お金(お札・小銭を含む)、定期、学生証、木炭、練り消しゴム、ガーゼ。
食パンはさすがに入ってなかったと思います。
もちろん、何をどこにどう入れてデッサンするのも自由ですよ!
しかし、この、胸ポケットに全てが入っているということに、
まさかこんな落とし穴があるとは・・・
その時、Tくんは、最後列で立って描いていました。
人物だったか、静物だったか、何をモチーフに描いていたのかは忘れました。
集中すると、周りが見えなくなるタイプのTくん。
いつも、なるべくモチーフと画面からは、目線を外したくない。
しかし、ちょっと修正したい箇所が見つかり、胸ポケットから練り消しゴムを取ろうと・・・
が、いろんなものが入っており、練り消しゴムだけがうまく取り出せず時間がかかる。
まだ、目線は画面。
・・ようやく、練り消しゴムを取り出すが、指先からポロッとこぼれ、床に落ちる。
やっと目線を画面から外し、小さく舌打ち。
落ちた練り消しゴムを拾い上げようと頭を下げたところ、
自身のデッサンの画面を髪の毛で大胆に擦ってしまい、
「しまった!」 と、思うのも束の間、
そのデッサンがイーゼル (画架:絵を立て掛けながら描ける3本脚の“あれ”です) から、
Tくんのしゃがみかけた、頭にドーーン!と。
落下してきた頭上のデッサンはなんとか支えられたものの、
勢いで、胸ポケットのお札がポトリ、小銭がチャリーン、木炭がゴロリ、定期や学生証がスルリ。
・・で、これらを、頭上デッサンキープのまま、
片手でひとつひとつ拾っては、また胸ポケットに戻そうとするもんだから、
次から次に、入れた物がポケットから、わっしょいわっしょい!飛び出してくる。。
・・なんというのでしょうか、、
砂浜に産卵しに来たウミガメのようでした。。
ちょっとした、コントか吉本新喜劇のようなコテコテ感があり、
なんとも言えない微笑ましさがありました。 (Tくん、失礼ッ!!)
とにかく、一刻も早く制作に戻りたいTくんが、焦れば焦るほど深みにはまって、
永遠ループ状態に・・・。。
もちろん手助けしましたが、大変失礼ながら、
一人仮装大賞の “ウミガメ” にすっかり笑ってしまいました。
真面目さゆえ、真面目で熱心であるがゆえにね・・・。
・・うーむ、、
これだけではTくんの、伝説っぷりは全っっ然伝え切れてないなぁ〜・・・
本当はもっといろいろあるんですが、Tくんの名誉もありますしね〜・・・
ちなみに、このTくん、何年か浪人した後、
某美大を卒業し、現在は作家活動をしております。
時期がきたら、このブログでもいつかちゃんとご紹介したいと思っています!
ちなみに、Tくん、今でも僕に展覧会の案内状を送ってきてくれるんですが、、
宛名が、
下地貫之 になってるんです。
めちゃくちゃ惜しいんですけど、できましたら
貴之 の方でお願いします。
土佐日記、書いちゃうぞ〜!!
以上、ど〜でもいい話でした。

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