またまた間があいてしまいましたが・・・、、
今回も
ビシキ展 10th にて展示させて頂いた作品たちを、
プロセスとともにご紹介したいと思います!
今回はこちら。
まずは、完成図から。

ベイビーカプチーノの肖像 紙に色鉛筆 F8(455×380mm) 2022年
我が家のカプチーノという名前の白茶猫の赤ちゃんだった頃の写真を参考に描きました!
現在は7歳で、すっかり大人猫としての魅力満載ですが、
子猫時代のカプチーノの可愛さと美しさといったら・・・
「これはなんとしても絵として残しておかなければ!」 と思わずにはおれませんでした。
動機は至ってシンプル、
可愛く尊くかけがえのないその命を描きたい! でございます。
以下は、制作プロセスです。
1 鉛筆による下描き1こちらを見つめる瞳が~とか、飛びかかってきそうな動きが~とか、
いろんな要素が頭をよぎりますが・・・まずは、とにかく構図です。
画面への収まり方ということに細心の注意をはらい、いつも通りじっくりと時間をかけます。
2 色鉛筆でベース作り1ボリュームや立体感といったところは一旦置いといて、
白い毛ゾーンと茶色い毛ゾーンのベースとなる色を置きます。
色鉛筆で描く場合もデッサン同様、紙の白さを白い色として使うので、
ここでは、もっぱら茶色部分を塗っていきます。
3 色鉛筆でベース作り2首輪の水色、留め金部分の黒、瞳の中の黒い部分に手を入れたところですね。
描き進めると形の微妙な違いや印象の違いというものは必ず出てくるので、
画面からは分からないと思うのですが、形の微調整は常に行っています。
4 色鉛筆でベース作り3鼻周辺、口周辺、そして耳の色をうっすらと乗せたところです。
まだ大人猫のようなはっきりした顔の骨格ではありませんが、
骨を意識して立体感を出すこともしていきます。
それと同時に、カプチーノの可愛い“柄”にも少しずつ手を入れていきます。
5 色鉛筆で描く1このあたりから、ようやく描く(描写する)という感覚ですね。
全身が毛で覆われているとはいえ、生えてる場所によって毛の長さや硬さ、
密度もかなり違うので、そのあたりの注意も必要です。単調にならないように。
6 色鉛筆で描く2耳の中の毛を、描いたり消したり。
作業的には 「消しゴムを使って消していく」 ことが多いので、
消すことが描くことになっていきます。
7 色鉛筆で描く3面積的には広くはありませんが、身体の立体感もしっかりと意識していきます。
色鉛筆のグレーも、青っぽいグレーや黄色っぽいゲレーなど、
何色か使い分けています。
7時点での、部分です。6時点から一番大きく変わっているのは、鈴ですね。
金属質のものを描くのは、昔から大好きです。
首が細すぎて、首輪は一番きつくしてみてもゆるゆるで・・・
そこも可愛いところですけどね~♡
8 色鉛筆で描く4ここまできて、ようやく表面の毛並みを具体的に描写していく感覚です。
ここまでも毛並みを意識していないわけではないですし、
部分的にはかなり早めから毛を描いているところもあるのですが、、
ベースとしての全体感があってこそ、生きてくる細部ですのでね。
最後に、ヒゲを細~~く消しまして・・・
9 完成~!
ベイビーカプチーノの肖像 紙に色鉛筆 F8(455×380mm) 2022年
子猫独特のほわほわした毛は、大人猫の光沢のようなものとは違いますし・・・
そのあたりも難しかったのですが、楽しく描けました!
何事にも興味津々な、子猫ならではの瞳の表情も気に入っています!
以下は、部分です。

カプチーノの瞳の色は、この時はやや緑がかったグレーでした。
その後は成長とともに、オレンジ→黄色→緑 と変化していき、
7歳現在の瞳は、緑色です。
耳の中の毛も描いていて楽しかった部分ですね!

首輪、鈴、手。
ゴリゴリ描けない白い部分に、どうやって密度を出す(感じさせる)のか・・・
これはとても難しいのですが、
白い毛“じゃない部分をどう殺すか?”ということなんですよね。
外郭線(きわ)付近の 「片ぼかし」 もそのひとつですが、
稜線を的確に捉えて、そこで質感も出し、陰を暗くしすぎないこと・・・でしょうかね。
言葉で言うのは簡単ですが、実際やるとなるとなかなか難しいですよね。

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